老化を止めたければ腸のサビを落としなさい

答えてくれる人

医学博士

藤田紘一郎先生

1939-2021。寄生虫学、感染免疫学、熱帯病学を専門とし東京医科歯科大学名誉教授を務める。ユニークな視点と語り口から寄生虫博士、カイチュウ博士として人気を博す。著書に『笑うカイチュウ』、『腸内革命』、『脳はバカ、腸はかしこい』など多数

活性酸素がサビをつくり
腸をボロボロにする

本コーナーの記事に対して、いつもみなさんからたくさんのご感想を頂戴し、うれしい限りです。さて、先日そのお手紙の中に、「腸のために生活習慣に気をつけていますが、なかなか不調が改善しません」というお悩みがありました。そこで今回は、気づかぬうちに腸を痛めつけている意外な原因についてお話ししたいと思います。

それは「活性酸素」です。紫外線やストレスなどによって体内で発生し、腸に悪さをします。過剰に発生すると腸はサビつき、古びた釘のようにボロボロに老朽化するのです。

サビた腸はさまざまな悪影響を及ぼします。まず、悪玉菌が大繁殖。そこから発生した毒素が全身をめぐれば、白髪やシワなどができやすくなります。それだけでなく、認知症や骨粗しょう症などのリスクが一気に高まり、からだ全体が老化してしまうのです。

活性酸素は食べ過ぎや食品添加物の摂取、携帯電話や電子レンジからの電磁波などによっても発生。わたしたちの腸は常に恐ろしい状況にさらされているかと思うと、うんざりしますね。しかし落胆する必要はありません。活性酸素に対抗するとっておきの方法をお教えします。

休みなくはたらく腸は傷みやすく、どの臓器よりもはやくサビつく。活性酸素は自覚なく発生するため、意識してとり除く必要がある

色鮮やかな食物が
からだを若返らせる

からだに充満した活性酸素をとり除く方法は、じつにかんたん。色とりどりの野菜やくだものを食べるだけでいいのです。赤、緑、黄といった色素成分には抗酸化作用の強い「フィトケミカル」が含まれ、体内で活性酸素が発生するのを防ぎ、こびりついたサビを落としてくれます。腸がきれいになれば見た目は若々しくなり、あらゆる病気を防ぐことができます。

ポイントは、色が違う食物をバランスよく食べること。色によってフィトケミカルのはたらきが異なるため、1種類だけよりも何色もの食物をとるほうが抗酸化力を高められるのです。そしてできれば、旬の新鮮なものを積極的にとりましょう。太陽の光をたくさん浴びて育った食物は、フィトケミカルが豊富に含まれます。

右にフィトケミカルが多い身近な食物をまとめましたので、参考にしてください。わたしも毎日できるだけ、食卓に7色の野菜やくだものが並ぶようにしています。

最後に、食べ方のコツをお教えします。煮込み料理にした場合は、フィトケミカルが溶けこんだ煮汁もいっしょにとり、あますところなくいただきましょう。そして、ゆっくりと噛んで唾液をたくさん出してください。じつは、唾液にも抗酸化作用のある酵素が含まれるのです。さっそく今日から試してみてください。

色や香りが強いほどフィトケミカルが多く含まれるので、選ぶときの基準にしよう

野菜やくだものというと食物繊維やビタミンが思い浮かびますが、「色」が腸をきれいにしてくれるなんて驚きですね。トマトやナス、キュウリなど、夏の食物は色鮮やかで食欲をそそられます。おいしくいただき、腸をピカピカに保ちましょう。

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2024/04/15 17:57:34