健康になりたければ、腸にも水を飲ませなさい

答えてくれる人

医学博士

藤田紘一郎先生

1939-2021。寄生虫学、感染免疫学、熱帯病学を専門とし東京医科歯科大学名誉教授を務める。ユニークな視点と語り口から寄生虫博士、カイチュウ博士として人気を博す。著書に『笑うカイチュウ』、『腸内革命』、『脳はバカ、腸はかしこい』など多数

からだは水でできている。
不足すると老化・病気に

みなさん、水は飲んでいますか? わたしは水が大好きで、おいしい水を飲むと喉だけでなく、腸や肌、そして心までうるおうのを感じます。しかし、日本人は「水を飲む」ことをあまり意識していないように思います。

わたしたちのからだの7割は水分です。そのはたらきは、老廃物の排出や便通促進、血液の循環など多岐にわたります。しかし残念なことに、からだの水分量は加齢とともに減少してしまうのです。

では、水分が不足するとどうなるか。汗や便として排出されるはずの老廃物が体内にどんどん溜まっていき、腸内環境は悪化。悪玉コレステロールや中性脂肪の数値が高くなり、血液もドロドロに汚れ、血管はもろく、硬くなっていきます。つまり、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などの危険性がグンと高くなってしまうのです。

自分は大丈夫……そんな方こそ要注意。1日に必要な水分量は1.5~2lと結構な量ですし、緑茶やコーヒーなど利尿作用のあるものは補給にはなりません。しかも、歳を重ねると喉の渇きに気づきにくく、いつの間にか水分不足に陥っている可能性があるのです。

起き抜けの1杯は水分補給のほか、便通をうながす作用も。冷たい水はからだを冷やすので、腸がよろこぶ常温で「ちびちび」と飲みましょう

効果的な水の飲み方を
お教えします

若さを保ち、病気知らずになるためには、なにより「水を飲むこと」。こんなにかんたんならば、実践しない手はありません。

まずは、いつ飲むか。とくに就寝の前後は欠かさずに。睡眠中は呼吸や発汗で大量の水分が失われます。明け方に脳梗塞が起きやすいことはご存じですか? それは水分不足で血管がつまってしまうから。水には利尿作用がないので、寝る前に飲んでも大丈夫。むしろ、その1杯は「宝水」とよばれるほど重要です。そして朝起きたときもすぐに1杯飲み、からだにうるおいを与えましょう。

次に、どう飲むか。わたしが実践しているのは「コップ1杯のちびちび飲み」。一度にたくさんの水を飲むと腸は嫌がります。ゆっくり吸収できるよう、ひと口ずつ腸に飲ませてあげてください。

最後に、どんな水を飲むか。身近な水といえば水道水ですね。なかにはおいしく飲める地域もあるようですが、水道水をそのまま飲むのはよくありません。なぜなら、多量の塩素やトリハロメタンなどの有害物質が含まれ、人体への影響も報告されているからです。

そこで今回は、水道水を安全でおいしくする方法をお教えしましょう(※イラスト参照)。このひと手間でカルキ臭や雑味が消え、感心するほどの水になるのでおすすめです。

からだによい水を正しく飲めば、ずばり、腸は元気になります。さあ、今日からさっそくはじめてみましょう。

今日から実践!
水道水をおいしくする方法

(1)

こぶし大の木炭(備長炭など)を水でよく洗い、ガーゼに包む

(2)

広口の容器(大きめの鍋など)に(1)と水道水1lを入れる

(3)

ふたをせずに常温で7時間ほど置けば完成

これで塩素のにおいや有害物質をある程度とり除けます。さらに木炭に含まれるミネラルが溶けだし、まろやかでおいしい水にかえてくれます

水の飲み方ひとつで健康になれる、なんて驚きですね。就寝前の「宝水」、ぜひ習慣にしたいものです。都度意識するのがむずかしい方は、健康食品を飲むときに水を多めにするなどして、腸に水を飲ませてあげましょう。

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2024/07/20 12:47:41