寒さで血圧が上昇
血管はボロボロに……
日増しに寒さがつのり、体調をくずしやすい季節。あなたは毎日体温を測っているだろうか。体温だけでなく、血圧を毎日測るという方も多いはず。この気になる血圧、冬に思わぬ事態を引き起こす原因になるという。
誰しも寒さを感じると「ブルッ」と震えるもの。このとき、からだの熱を逃がさないように血管が収縮し、血圧が上昇。血管に大きな負担がかかる。
とくに入浴中は要注意。脱衣所と風呂場の急な温度差で血圧が変動し、突然失神してしまう「ヒートショック」を起こすことも。とり返しがつかなくなるケースもすくなくない。
目に見えない血管は異変に気づけないのが怖いところ。血圧が上昇すると血管は次第にもろく、つまりやすくなる。下のグラフのように、11~3月の寒い時期にかけて心筋梗塞や脳梗塞に襲われる人が非常に多い。
冷え症の人は要注意
温めるべきは3つの「首」
このとおり、冬は高血圧を招きやすい。ということは、もともと冷え症の人はより危険であることはもうおわかりだろう。体温を上げようと常に血管が収縮しているため、からだを冷やしやすい冬は血圧が急上昇する恐れがあるのだ。
とはいえ、冬は避けて通れない。からだを温めて血管の負担を減らす必要がある。そこでおすすめなのが、「首・手首・足首」の3つの「首」を温めること。これらには太い動脈が通っているため、温めることで血流が改善し、体温も上がりやすい。マフラーやレッグウォーマー、リストバンドなどを活用するとよい。服を何重に着こむよりも、ポイントを押さえて温める方が動きやすく効果的。外出時はもちろん、室内でも使用することで温度差の影響を軽減でき、ヒートショックの予防にも。
気づけば今年もあとわずか。冬本番をむかえる前に、冷え知らずなからだをつくりたい。
今日からはじめる
高血圧を防ぐ冬の冷え対策
首・手首・足首を温める
トイレや脱衣所などにミニヒーターを置く
シャワーで湯を張り、
浴室の空気を温める
※シャワーヘッドはなるべく高い位置に固定