かかとから着地して歩こう

答えてくれる人

池田接骨院 院長

池田俊幸先生

「おばあちゃんの原宿」巣鴨で20年以上にわたって接骨院を営み、ふしぶしの相談を受けている。著書に『楽しくやせる! 元気になる! 骨盤フィットネス』など

わたしたちのからだは、大小合わせておよそ600もの筋肉に支えられています。これらがスムーズに縮んだりゆるんだりすることで、姿勢の維持や立つ、歩くなどの日常的な基本動作ができるのです。ところが筋肉はなにもしなければ歳とともに衰え、筋肉量は減るいっぽう。気づけば猫背や腰の曲がり、反りといった姿勢くずれを引き起こしてしまいます。

当然、筋力低下は歩き方にも影響します。歩くスピードが落ちたり、歩幅が小さくなったり、すり足になったり……。放っておくと首や肩、ひざに負担がかかるだけでなく、ちょっとした段差でのつまずきや転倒のリスクが高まります。とくに高齢者の怪我は、そのまま寝たきりにつながる可能性があるので注意が必要です。

そこで、今回はつまずかないための歩き方のコツをご紹介しましょう。ポイントは背筋をピンと伸ばし、かかとから着地することです。正しく歩くだけでも自然と筋肉が鍛えられ姿勢もよくなりますから、常に意識するように心がけてください。いつもより大股で歩くようにすると、後ろ足のつま先がしっかり蹴り出され、足が上がるようになるはずです。先日施術に来られた方も、すり足が改善されてふらつかなくなったとよろこんでいました。

蹴り出しや踏みとどまる力をつけるために、足裏を刺激することもおすすめです。イスに座って足の指をグーパーしてみましょう。筋肉のストレッチになり、足裏がほぐれますからしっかりと地面に足がつけるようになるはずです。つづけていれば、歩行も安定するでしょう。足先からぽかぽかと温まってからだのめぐりもよくなるので、ぜひ試してみてください。

イスに座り足の指のグーパーを10回くり返す。足に意識を向けるだけでも刺激になるので、思うように動かなくても焦らず自分のペースでやってみよう

1 おへそはギュッ、背筋はピン!

胸を張り、おへそあたりにギュッと力を入れておなかを引っこめる。あごを引いて10~15m先を見るようにして背筋を伸ばす。頭の上に乗せた本が落ちないイメージで

POINT

両足を肩幅ぐらいに開き足裏全体で地面を踏むようにすると、ふらつかず安定します

2 かかと着地でしっかり蹴り出す

前足はひざを伸ばしてかかとから着地し、後ろ足のつま先でしっかり蹴り出せば足も上がりつまずかない。腕は力を入れず自然に振ればOK

POINT

正しい姿勢と歩き方に慣れてきたら、無理のない範囲でリズムよく歩くことを目指しましょう!

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2024/03/29 8:00:45