答えてくれる人
池田接骨院 院長
池田俊幸先生
「おばあちゃんの原宿」巣鴨で20年以上にわたって接骨院を営み、ふしぶしの相談を受けている。著書に『楽しくやせる! 元気になる! 骨盤フィットネス』など
暖かくなってくると、例年であればふしぶしのお悩みは減ってくるものですが、今年は施術に来られる方があとを絶ちません。この冬は外出を控え大半を自宅で過ごしたという方が多く、テレビを見たり本を読む時間が増えた、という話も聞こえてきます。
じつはこの「長時間同じ姿勢をつづける」ことは、運動不足になるだけでなくからだに負担をかける悪い習慣。それが間違った姿勢であればなおさらです。
じっと動かずにいると血流が滞るだけでなく特定の筋肉ばかりに負荷がかかってしまい、こりや冷え、むくみを引き起こします。とくにテレビは見入ってしまい、気づけば脚を組んだりからだをひねったり……。顔だけ横に向いた状態も、骨盤をゆがませ首や腰にまで痛みを生じさせるので注意が必要です。
せっかくなら快適にテレビを楽しみたいものですね。そこで、今回はテレビを見るときのコツをご紹介しましょう。
まずは正しい姿勢で座ること。イスの奥までお尻をグイッと押しこみ、深く座ります。このとき坐骨とよばれるお尻の下にある骨が、左右とも座面につくことを意識してください。そして足裏全体をしっかりと床につけて姿勢を安定させること。これで準備完了です。
テレビは見下ろしたり見上げたりすることのない位置に置き正面に座って見るようにしましょう。目を悪くしますから近づき過ぎはいけません。画面のサイズにもよりますが、1m以上は距離をとってほしいですね。そして、座りっぱなしにならないよう30分に一度は立ち上がったり、ひざの曲げ伸ばしをするなどからだを動かすこともお忘れなく。
テレビはからだの正面、目の高さに
骨盤が左右水平になっているのが正しい姿勢。イスの背もたれに寄りかかるときは、腰にタオルなどをあて背筋が自然に伸びる状態に
POINT
姿勢を維持するのがつらいときは、無理せずコマーシャルの間だけでもやってみましょう。短時間でもつづけることが大切です
寝転ぶときも、頭と首は一直線!
床に寝転んで見るときは頭を手で支えずに、首がまっすぐになるように枕やクッションで調整を