野草のじかん

クワ 桑

日本各地に広く自生する落葉高木で、高さは10mほど。夏に紫黒色に熟す果実は食用になる。

蚕が葉を好んで食べるため「食う葉」や「蚕葉(こは)」が転訛して「クワ」になったといわれる。

落雷を防ぐまじない「くわばらくわばら」。井戸に落ち農夫にふたをされた雷神が「自分はクワの木が嫌いだからこう唱えれば二度と落ちない」と言ったからだという説がある。

中国最古の薬学書『神農本草経』に記載があるほど生薬の歴史は古い。冷えや低血圧、滋養強壮などに薬効があるとされる。

クワ科クワ属

生薬名:ソウヨウ(桑葉)、ソウジン(桑椹)

花期は5月ごろ。雌雄異株(まれに同株)で、それぞれ若枝の葉のつけ根に花がつく

葉は卵形や広卵形で、不均一な切れこみがある

答えてくれる人

妙高の野草採り名人

石田さんのひと言

昔はお蚕さまにあげていたよね。明治時代には日本各地で栽培されていたんだ。若葉は天ぷらやおひたしにして食べるとおいしいよ。

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2024/04/19 13:50:14