関東以西、四国、九州にかけて自生する常緑低木。耐寒性に優れ、冬になっても葉が枯れることはない。
幹の先端に葉が集まり、初夏には白い花を咲かせ、晩秋から初冬にかけて真っ赤な実をつける。その独特な姿かたちから、観賞用として広く親しまれている。
音が「難を転ずる」に通ずることから縁起のよい木とされ、火災よけや魔よけとして玄関前に植えるとよいという言い伝えがある。
葉は生薬として用いられ、鎮咳、健胃、解毒などの薬効がある。また防腐作用があることでも知られ、彩りを兼ねて赤飯や魚料理に添えられる。
メギ科ナンテン属
生薬名:ナンテンヨウ(南天葉)
答えてえてくれる人
妙高の野草採り名人
石田さんのひと言
咳止めの生薬として有名だね。怪我をしたときやハチに刺されたときには、葉をよく揉んで、汁を傷口に塗ると痛み止めにもなるんだよ。