山野や道ばたに自生するつる性の多年草。茎は木質化して長く伸び、10mに達するものもある。ほかの木などに巻きつき繁茂する。
乾燥させた根(葛根)は発汗、解熱などの目的で漢方に用いられる。葛根からとり出したデンプンが葛粉である。
葛粉の産地であった大和国(現在の奈良県)の国栖(くず)が和名の由来。甘い根を子どもたちが噛んでいたことから「噛む根」の意で別名をカンネという。
江戸時代の医学書『救民妙薬』では、「酒毒には 葛の花かげぼし 粉にして ゆにて用てよし」として、二日酔いの予防法が紹介されている。
マメ科クズ属
生薬名:カッコン(葛根)、カッカ(葛花)
花期は7~9月で、紅紫色の蝶形花を多数つける。円錐形に下から咲く
葉は3枚の小葉からなる複葉
答えてえてくれる人
妙高の野草採り名人
石田さんのひと言
昔はよくとったなぁ。葛の根っこはイノシシが大好きなんだ。葛餅や風邪のときに飲む葛根湯の原料だよね。