北海道から九州の山野に群生する多年草。花被片は日があたるとそり返り、夜や雨の日には閉じる。
名の由来は、花が傾いた籠状なので「カタカゴ」といわれていたものが転訛した、葉の形がクリの子葉の一片に似ているから、など諸説ある。
葉と花はおひたしや和え物、天ぷらなどにして食べられる。鱗茎(りんけい)の皮を除いてすりつぶし、こして乾燥させると片栗粉になる。
片栗粉は消化によいことから江戸時代は病後の滋養薬としてもつかわれていた。しかし現在市販されているものの多くは馬鈴薯が原料である。
ユリ科カタクリ属
生薬名:カタクリ(片栗)
花期は3~5月で、紫色の花を下向きにつける
葉は緑一色または斑紋があり、長楕円形もしくは卵形
答えてえてくれる人
妙高の野草採り名人
石田さんのひと言
根っこが地中の深くまで伸びるんだよね。カタクリの若いのは酢味噌和えにして食べるとおいしいよ。