おなかにまつわる素朴な疑問は、荒木先生に聞きましょう! さとみちゃん、食物繊維のことをくわしく知りたいみたい。
登場人物
医学博士
荒木陽子先生
クマザサや食物繊維、おなかの健康にとてもくわしい医学博士
さとみちゃん
おなかのつまりに悩む、「野草だより」の新人編集部員
「不溶性と水溶性のバランスが大事よ」
さとみちゃん
イモ・クリ・カボチャ。みんな大好きなものばかり! やっぱり食欲の秋はいいですね~♪
荒木先生
ふふふ。食べているときがいちばん幸せそうね。
さとみちゃん
しかも、どれも食物繊維が豊富じゃないですか。ますますおなかの調子もよくなりそう。
荒木先生
そうね。たしかに食物繊維はたっぷりだけど、不溶性ばかりだからちょっとバランスがよくないわね。
さとみちゃん
フヨウセイ?
荒木先生
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があるの。不溶性は水分を吸収して大きくふくらんでおなかの中を刺激するから、不要物や老廃物をスッキリ出しやすくしてくれるの。もうひとつの水溶性は、ネバネバした粘性があって、おなかの中をゆっくりと動くのよ。善玉菌を増やしてくれるから、おなかの調子を整えるはたらきもあるわ。
さとみちゃん
う~ん。先生、ちょっとむずかしいです……。
荒木先生
不溶性は便の量を増やしたい人や腸の動きを活発にしたい人、加齢による便秘にも効果的ね。水溶性は便をやわらかくしたいときにいいわよ。おなかはゴロゴロ動いているのに出ない、とかウサギ型とサラサラ型を交互にくりかえす人は水溶性をとってほしいわ。
さとみちゃん
前に教えてもらった「5つのかたち」のひとつですね!
荒木先生
そう! 食物繊維はバランスが大事。理想は不溶と水溶が「2対1」。ほとんどの食材には不溶性と水溶性の両方が含まれるけど、基本的に不溶性の方が多いの。不溶性にかたよると、おなかの膨満感が強くなったり、ガスが溜まりやすくなってしまうのよ。だからなるべく水溶性を意識してとる必要があるわ。
さとみちゃん
そうなんだ。水溶性って、サラダを食べたらとれますか?
荒木先生
じつは葉物野菜は不溶性なの。たとえばレタスは10対1。水溶性の代表はリンゴや柿、それからワカメなどの海藻類ね。
さとみちゃん
わかりました! さっそく帰りにスーパーに寄ろうっと。ところで先生、クマザサ青汁も食物繊維が豊富ですよね。
荒木先生
いい質問ね。じつはクマザサ青汁は理想的な「2対1」のバランスなの! 栄養分も他とはくらべものにならないほど。ドッサリできない人はもちろん、食生活が乱れやすい人や量をたくさん食べられない人にもおすすめね。
さとみちゃん
わぁすごい! やっぱりクマザサ青汁はわたしたちの強い味方なんですね!
不溶性
不溶性食物繊維を多く含むもの
・サツマイモ
・シイタケ
・ゴボウ
・豆類
など
水を吸収して大きくふくらみ、おなかの中を刺激して不要物や老廃物をスッキリと外に出しやすくする
水溶性
水溶性食物繊維を多く含むもの
・リンゴ
・柿
・ワカメ
・コンニャク
など
ネバネバした粘性で、おなかの中をゆっくり進みながら善玉菌を増やし、おなかの調子を整える