おなかにまつわる素朴な疑問は、荒木先生に聞きましょう! さとみちゃん、トイレに長居するのがクセになってるみたい。
登場人物
医学博士
荒木陽子先生
クマザサや食物繊維、おなかの健康にとてもくわしい医学博士
さとみちゃん
おなかのつまりに悩む、「野草だより」の新人編集部員
「毎日のリズムと
『長くても5分』がルールよ」
さとみちゃん
はぁ~……。
荒木先生
どうしたの? 昨日はうれしそうにドッサリ報告してきたのに。
さとみちゃん
それが今朝は出なかったんです。ウォーキングもがんばっているし、お水もゴクゴク飲んでいるのにな。
荒木先生
偉いわ、きちんとアドバイスを実践しているのね。ちなみに朝ご飯は食べた?
さとみちゃん
あっ、今日は時間がなくて……。
荒木先生
そうだと思ったわ。食べたり食べなかったりだと、おなかは不安定なままよ。毎日スッキリ出すためには、「いつものリズム」をつくること。とくに朝食は欠かさないで。腸の蠕動(ぜんどう)運動がもっとも活発なのは朝食のあとなの。食後におなかが「グルグル」と鳴れば、腸がよくはたらいている証拠よ。
さとみちゃん
へえ~。じゃあクマザサ青汁みたいに、ちゃんと習慣にしなきゃ!
荒木先生
そうね。おなかの調子が改善されてきて、ついうっかり忘れた、なんてことにならないように。それはそうと、いつも何分くらいトイレに入っているの?
さとみちゃん
う~ん、10分くらいかな。
荒木先生
それは長すぎよ! ずっとトイレに座っていると、血行が悪くなっておしりを痛めてしまうわ。それに、出ないと力んだりゆるめたりをくりかえすでしょう? 血圧の急激な変化でからだに負荷がかかって、倒れてしまう危険もあるのよ。
さとみちゃん
えーっ、大変! 10分なんてふつうだと思っていたのに。
荒木先生
それは大きな間違いよ。出ないからと長居してしまう人が多いけど、そのせいで常に長い時間をかけないと出ない、自宅でしかできない、なんて悪いクセがついてしまうの。
さとみちゃん
わたし……、おしりが痛くなることがあったけど、誰にも言えなかったんです。
荒木先生
うんうん、つらかったわね。でも大丈夫! これからは「長くても5分」よ。これを守れば、おしりもよくなっていくはずだわ。
さとみちゃん
しっかりルールを守ります! でも、それでも出なかったら?
荒木先生
さとみちゃん、「出ない出ない」と神経質になるのがじつはいちばんよくないのよ。ストレスはドッサリの敵だから、「そのうち出るさ」って楽な気持ちでね。あとはスルンッと出やすい姿勢やお通じにいいツボも教えてあげるから、自分に合う方法をみつけていきましょう。
さとみちゃん
わかりました! 荒木先生、これからもいろいろ教えてください♪
それでも出ないときに試してみて
ストレスをためない
1日2日出なくても心配ないので、イライラ・くよくよせず、ゆったりといつも通りの生活を
スルンッと出しやすい姿勢
前かがみで太ももに肘をつく「考える人」のポーズで、余力があればすこしかかとを上げるとおなかにちからが集まりやすい
※背筋を伸ばすとおしりが閉じてしまうので注意!
ドッサリのツボ
親指と人差し指が合流するくぼみ(合谷)を、もう片方の親指と人差し指で挟み、ゆっくりほぐすように3~5回押す