答えてくれる人
医学博士
荒木陽子先生
医学博士。愛知学院大学大学院修士課程修了後、岐阜大学医学部生理学第一講座で18年に渡り、生理学を研究
トイレの後のニオイを気にされている方、とくに女性に多いですよね。なかなか他人に相談できない問題ですし、どこへいくにも消臭剤が欠かせないひともいるのではないでしょうか?
便のニオイは一般的に歳をとるごとに強くなると言われていますが、おなかが健康なら鼻を突くような悪臭はしません。本来はニオイがしないのがふつうのことなのです。
おなかは「沈黙の部位」なので、悲鳴をあげるかわりに悪臭を出すことで自らの危機を知らせます。その警告に気づかずにトイレの後がいつもクサい。それはもうすでにとり返しのつかない異常事態が、おなかの中で起きている証しなのです。
おなかの中では善玉菌が食べたものを分解して栄養を吸収しますが、異常事態が起きているおなかでは悪玉菌が食べカスを溜めこんで腐敗させます。これが悪臭のおもな原因です。気温40度の炎天下に生ゴミが放置された状態を想像してみてください。クサくて汚くてたまりませんよね。しかもそこから悪いガスが発生してからだじゅうをめぐるのですから、便だけでなく、からだ全体がクサくなってしまうおそれもあります。
これらの問題の元凶である「善玉菌の減少」は、やはり加齢によるところが大きいので、意図的に増やす必要があります。その方法はもうここで何回もお伝えしてきましたね。そうです、善玉菌のいちばんのエサである「食物繊維」をとることです。加えて葉緑素やフラボノイドなどの消臭・防臭成分をいっしょにとれば、鬼に金棒でしょう。
食物繊維と葉緑素たっぷりのクマザサ青汁を毎日飲んでおなかを健康に保っていれば、ニオイが気にならなかった若いころのおなかに、またもどれるでしょう。