おなかと心がつながってるってホント?

答えてくれる人

医学博士

荒木陽子先生

医学博士。愛知学院大学大学院修士課程修了後、岐阜大学医学部生理学第一講座で18年に渡り、生理学を研究

子どものころ、おなかが痛くなると母親が反時計まわりにさすってくれて、楽になったという経験はないでしょうか? これは時計まわりに動くおなかに反時計まわりの刺激を与え、活発になりすぎた動きをおさえるとともに、母親にやさしくされたという安心感で痛みが和らぐから、といわれています。

「おなかは心の窓」ともいわれ、精神的な影響を非常に受けやすいところです。

近年、おなかに異常がないのにドッサリ出なくなったり、ゆるくなったりを繰りかえすひとが増えていますが、その原因のほとんどはストレスです。真面目で繊細なひとほど、日々の生活のなかで緊張や不安によるストレスを感じ、おなかの調子をくずすことが多いようですが、それはいったいなぜでしょうか?

じつはわたしたちのおなかは自律神経によってコントロールされ、自分の意思とは関係なく、24時間休みなしで動きつづけています。この自律神経は脳からの指令をうけてはたらきますが、強いストレスを感じると脳はそちらの対応に追われてしまい、自律神経に適切な指令が送れなくなって、おなかはパニックになるのです。

このような「脳腸相関」(のうちょうそうかん)が最近の研究学会で盛んに叫ばれていることからもわかるとおり、おなかと心は密接につながっていて、どちらかが調子をくずすともう片方も不調になる運命共同体です。便が溜まるとストレスも溜まる、ストレスが溜まると便も溜まるという悪循環は心身ともにわたしたちにダメージを与える、非常に厄介なものなのです。

そんな悪循環を断ちきるには、しっかりと食物繊維をとり、快調な毎日を送ることが大切。おなかのリズムを整えれば、自然と心もおだやかになってきます。それでも溜まりがちなストレスは、趣味やスポーツでしっかりと発散することを忘れずに。

おなかが笑えば、心も笑いますよ!

single.php

2024/04/15 18:10:17