野草だより
126号
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特集 みるみる血管が若返る!

なぜ、海女さんの血管年齢は11歳も若いのか?
──海に生きる女たち 海女のまち三重県・相差町──


血管が若返る職業があるのをご存じだろうか? 素潜りでアワビやサザエ、海藻をとる漁を生業とする女性たち、海女さんだ。冷たい海水に潜って漁をする過酷な仕事のように見えるが、彼女たちの血管年齢は同世代にくらべて11歳も若いとの研究結果が発表された。なぜ海女さんの血管年齢は若いのか。その秘密を探るべく、海女のまち三重県・相差町へ向かった。

※国立研究開発法人産業技術総合研究所調べ


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なぜ、海女さんの血管年齢は11歳も若いのか? ──海に生きる女たち 海女のまち三重県・相差町──(2)

海女たちは次々に海へ



「相差は沖合数百mに渡り遠浅の海が広がるため海底まで光が届く。おかげで海藻類が豊富で、それをエサにするアワビの絶好の住処です」とは漁師の中村さん。



中世古美恵さん(53歳)の手には大きなアワビが。「病院へはいったことがない」とやはり血管年齢の若さを感じさせる



浜辺に生えるフキの葉を揉んでくもり止めに。昔ながらの知恵

50秒間の素潜りを1日100回
海女はからだが資本

現在、全国におよそ2000人いるとされる海女だが、ここ三重県の鳥羽・志摩地方にはその半数がいるという。なかでも鳥羽市相差町は海女の数が約100人と全国一多い。そして歳を重ねても薬を常用したり病気で寝こんだりする人がすくなく、80歳の現役海女さんまでいるという。

まずはさっそく、海女漁に同行させていただいた。9時ちょうどに船を出し案内してくれたのは、鳥羽の海を知りつくした地元漁師の中村益己さん(69歳)。

「たくさん捕るのは息が長くて勘のいい海女だけど、60歳で中堅といわれるくらい、経験も必要とされる。50秒間の素潜りを1日100回ほどくりかえすから体力はつかうし、健康じゃないと到底務まらない。このあたりの海女で病院通いしてるなんて聞いたことないよ」

走ることほんの数分。港の目と鼻の先が今日の漁場だ。果たしてこんな近くで漁になるのだろうか、そんな心配をよそにベテラン海女さんたちはザブンと勢いよく飛びこんでいく。水深は4m。海面を漂う3人のうちひとりが突然、海底に向かって頭から垂直に潜る。そして数十秒後、浮上するなり左手を高く上げた。手に光るのは本命のアワビだ。その後も順調に数を伸ばす。タンポ(円形の浮き)にくくりつけられたスカリ(獲物を入れる網)の中はアワビでいっぱいになっていく。



海女漁の歴史

海女の歴史は古く、縄文時代までさかのぼる。全国各地の遺跡からアワビ殻、サザエ殻、海藻類などが発見され、基本的な漁の形態や磯ノミなどの道具は太古よりほとんどかわらず受け継がれてきた。「魏志倭人伝」にも「倭人(日本人)は魚やアワビを好んで捕っている。水の深いところ、浅いところに関係なく皆潜ってこれを捕っている」と記述がある。



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漁に出ればがんばった分だけ収入が得られるため、満足感を感じやすい。「海女は一度やったらやめられますかいな(笑)」と松井さん(写真中央)

とれたてのアワビとサザエをその場で浜焼きにしてくれた。身が締まってプリプリの食感に、ほんのりと海の塩気があり抜群においしい。最高のぜいたくだ



海女が身につける魔除け。格子型のドーマンは出入り口がわからず悪魔が入りにくいという意味を持ち、星型のセイマンは一筆書きで同じ場所にもどれるようにの意味



神明神社内の「石神さん」は海の女神・玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祀る。女性の願いをひとつだけ叶えてくれるといわれ、全国から女性の参拝者があとを絶たない。海女たちも漁の無事を祈る

よくしゃべり、よく笑う。
ストレスとは無縁

陸に上がって「かまど」とよばれる海女小屋へ。火をおこして濡れたからだを乾かし、弁当を食べながら仲間と談笑する。ここ相差の海女さんたちはとにかくよくしゃべり、よく笑う。なかでもひときわ元気で明るい松井澄子さん(69歳)は海女歴50年以上。

「会社勤めやパートに出たら人間関係とかいろいろあるけど、海の中ではひとりきり。そして漁が終わったらこうしてたき火を囲んでみんなでおしゃべりするから、ストレスも溜まりません」

しかし漁に出るのは年間数十日程度。田んぼや畑、週末は旅館の手伝いなど陸仕事も意外に多い。そんな松井さんの健康状態は?

「年に一度の人間ドックでは、どこも異常なし。いたって健康体ですわ」

海女歴55年の中山茂代さん(70歳)の血管も若々しい。

「朝は5時半に起きて朝食の準備、7時半には海女小屋に来ます。漁のない日も80坪の畑をひとりで手入れしてるので忙しいですよ。人間ドックは毎年受けてるけど、なにか注意されたことは一度もないですね。薬も飲んだことありません」


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母親も姉も海女だったという中山さん。生涯現役で70歳を過ぎても仕事をつづけられるから認知症とも無縁だ



海藻たっぷりの弁当。かまどを囲んで仲間と食べる味は格別



相差の名産品がずらり。いまや高級ブランドの長ヒジキにアラメ、メヒビはこの地ならでは



民宿や民家の玄関先に置かれている石いかり。「現役の海女がいる」という印で、昔は漁のおもりとしてつかわれていた



原田和昌先生
東京都健康長寿医療センター 副院長。循環器内科の名医として知られ、とくに高血圧の治療に定評がある



かつてこのまちで生まれた女の子はほとんどが海女になり、家族の暮らしを支えた。だから女の子が産まれるととてもよろこばれたという

海女の仕事とたっぷりの海藻で
血管が強くしなやかに

2010年国民健康・栄養調査によると、60代女性の7人にひとりが糖尿病、そして4人にひとりが脂質異常症の疑いがあるという。高血圧にいたっては60代女性のおよそ6割というから、なんらかの異常がある人がほとんどである。ではなぜ、相差町の海女たちの血管はこうも若々しいのか。東京都健康長寿医療センターの原田和昌先生に話を聞いた。

「海女さんの血管年齢が11歳も若いのは、水に潜ったときの水圧によりANP(血圧改善ホルモン)が分泌されるからです。ANPが腎臓にはたらきかけると塩分を尿とともに排出し、さらにはストレスホルモンの分泌も抑えてくれるのです」

ANPはみぞおちより深く水に浸かることで多く分泌されるため、ぬるめの風呂に15分ほど浸かったり、プールでも効果はあるそう。さらに水中ウォーキングなど水圧のかかる状態での運動は相乗効果を生む。

「そして相差町の海女たちは日常的にミネラル豊富な海藻類を食べています。ミネラルは塩分を排出するので、高血圧を防ぐ効果が期待できます」

よくはたらき、海藻たっぷりの食事をとる。みなでおしゃべりしてよく笑うからストレスもない。こうした生活習慣のおかげで、相差の海女たちは無意識のうちに強くしなやかな血管を手に入れていたのだ。

「この土地に生まれたら自然に海があって、それが仕事になるんです。おまけに健康までいただけるなら、ありがたいことです」と中山さん。

海の神様に祈り、資源をとりつくさないよう多くの約束事のなかで太古よりつづく原初的な漁法。相差町の海女は海の恵みに感謝し、自然と調和することを決して忘れない、海に生きる女たちだ。


教えて!荒木先生
ドッサリ生活の伝道師・荒木先生がおなかのこと、ドッサリのことをやさしく解説。

番外編体験レポート 教えて!刈り子さん


医者にかかる前に腸に聞け! 第18回

ほどほどの運動が長寿遺伝子を「オン」にする

ゼイゼイと疲れる運動は
腸も大嫌い!?

運動不足を解消しようと一気にからだを動かすと腸も疲弊し、免疫力は低下。毎日すこしずつ、ほどほどの運動を習慣にして免疫力を上げよう

出典:Pedersen.et al.1998より作成



秋といえば、みなさんはなにを思い浮かべますか? わたしは「スポーツの秋」。暑さも落ち着いてくるこの時季は、からだを動かす絶好のシーズンです。最近はウォーキングやラジオ体操、畑仕事などを日課にしている方も多いと聞きます。

わたしも通勤時に20分ほど歩いたり、休日にはゴルフを楽しみます。もちろん、若々しい体型を保ちたいという思いもありますが、いちばんは愛しい腸を「目覚めさせる」ため。

運動不足になるとからだが冬眠状態になり、腸内細菌もウトウトしてはたらきが衰えてしまうのです。病気知らずで若々しく過ごすためにも、からだを動かして腸が活発に動ける環境を整えてあげることが大切です。

とはいえ、ジョギングや筋力トレーニングのようなゼイゼイと息が切れる運動を習慣にするのはつらいですよね。ご安心ください。じつは腸も、疲れることは大嫌い。疲労によって体内に発生する活性酸素やストレスが悪玉菌を増やし、免疫力も低下してしまいます。

散歩やストレッチといったほどほどの運動がもっとも腸を元気にします。さらに、あまり知られていないすばらしいメリットもあるのです。



中高年だけが得られる
ある特権とは?

運動が健康にいいのはいまや常識ですが、じつは近年、ある画期的なはたらきをする遺伝子が活性化することがわかってきました。それが「長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)」です。

いま世界中の研究者が競うように研究を進めていますが、注目すべきは臓器の細胞を修復し、若返らせる作用があること。消化・吸収、解毒、免疫、ホルモンの合成……とはたらきづめの腸を老化から守ってくれるのです。しかしふだんは細胞の中で休んでいるため、筋肉を収縮させることでスイッチが入るというわけです。

長寿遺伝子を活性化させるには、さらにもうひとつ条件があります。それは、「50歳以上である」こと。

人間のからだは50歳を境に生理機能が大きく変化しますが、そのタイミングで長寿遺伝子がはたらきはじめるのです。つまり、若い人がいくら運動をしても、その恩恵は受けられない。中高年だけに与えられた特権ですから、活用しない手はありませんね。

また足腰が弱い方は無理をせず、いつもより大股で歩いたり椅子に座っているときに足踏みをするなど、日常の動きにすこし負荷をかけてみましょう。リラックスした気持ちでからだを動かすことが、腸を元気にするのです。

からだを動かすと気持ちがいいですよね。じつはその爽快感は、腸内細菌が活発になり「幸せホルモン」を出している証だそうです。幸せな気持ちが腸をさらに元気にさせる、まさに好循環ですね。


野草ずかん 第5回

ドクダミ
蕺草



ドクダミ科ドクダミ属
生薬名:ジュウヤク(十薬)
花期は6~7月で、黄色の小花を穂状につける。花弁に見える4枚の白い部分は花を保護する苞葉(ほうよう)。
葉は先がとがり、サツマイモの葉に似ている



平地の湿った場所に自生する多年草で、地面を這うように根茎が伸びて群生する。古くから生薬やお茶などに利用されてきた。

生薬には10種の薬効があることから十薬という名がついたといわれるほど、効能は多岐にわたる。

煎じて飲むと便通改善やむくみ、毛細血管強化などの作用があるとされ、生の葉を揉んだ汁は湿疹やかぶれに用いられる。

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野草酵素

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朝飲む酵素

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妙高の野草採り名人
石田さんのひと言

ドクダミの花が咲くと、野草採りもいよいよ佳境。大きく分厚く育ったものだけが原料になるからとにかく栄養満点だよ! 『野草酵素』の一部になってみなさんのところに届くのが楽しみだね。