野草だより
126号
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特集 ぽかぽか島で長寿のヒミツを探せ!

87歳、足の指までぽっかぽか
──喜界島のミネラルはサンゴ礁の贈りもの──


全国のぽかぽかご長寿さんを紹介するこのシリーズ。

今回、紹介するのは日本最高齢116歳の女性が生まれ育った鹿児島県・喜界島。東シナ海と太平洋の境界上に位置する奄美群島の北東部に浮かぶ外周48.6kmの小さな島だ。

海岸沿いは岩のようなサンゴが、陸には巨大なガジュマルやサトウキビ畑が広がる自然ゆたかなこの島には、どんな長寿のヒミツがあるのだろうか?

サトウキビの収穫最盛期である3月、取材班は喜界島へ飛んだ。




特集 ぽかぽか島で長寿のヒミツを探せ!
87歳、足の指までぽっかぽか ──喜界島のミネラルはサンゴ礁の贈りもの──(2)

喜界島はサンゴ礁が隆起してできた島。いまも年間2mmずつ隆起している



島をすみずみまで案内してくれた朝日酒造の外内淳さん(58歳)。体温はさすがの36.5℃。「黒糖焼酎はお湯割りがおすすめです。からだがぽかぽかになりますよ!」



サトウキビを揺らす強い風
「南の島」は体感温度5℃

3月上旬の喜界島は最高気温14℃。しかし、風速9mの風により体感温度はわずか5℃。南の島と思い薄着で来た取材班はあわててコートを着こんだ。この寒さの中、島のお年寄りは体温をぽかぽかに保ち、免疫力が高く病気と無縁だという。そんな「ぽかぽかご長寿さん」に会ってぽかぽかの秘密を聞くのが今回の目的だ。

さっそく車を走らせると、4mもの高さのサトウキビ畑に到着。収穫中の男性に声をかけた。日焼けした肌が健康的な向井康治さん(52歳)。握手すると、強風の下にもかかわらずぽかぽか温かい!

「からだに悪いところ? ないよ。悪いのは顔だけ(笑)」

冗談を飛ばしながら、サトウキビの皮をサッと削ってくれた。かじると甘い汁がジュッとあふれる。この汁を煮つめてつくる黒糖は島の基幹産業だ。

「島の土はサンゴからできているからね。ミネラルが多いの。味が違うでしょ」

わずかに花の蜜のような香りがして、じつにおいしかった。

近くでは、松山吉二さん(83歳)キヨさん(82歳)夫婦が土を耕していた。白ごまを植える準備だそう。

「僕らはひ孫が7人。長生きするとにぎやかだね。長寿のコツ? あっはっは。島の野菜を食べて、黒糖つまんで、たまにゲートボール。それだけだよ」



松山吉二さん(83歳)キヨさん(82歳)夫婦。日焼けした肌に笑顔が映える。キヨさんは血圧も125/70といたって健康で入院経験もないという。手はもちろんぽかぽか








取材協力
朝日酒造(株)
鹿児島県大島郡喜界町湾41-1
☎0997-65-1531
喜界島で創業100年の黒糖焼酎メーカー。原料のサトウキビ栽培や黒糖製造も一貫しておこなう。「サトウキビを機械で収穫すると切断面が増えて味が落ちるので、人の手で刈っています。よい焼酎づくりのため手間は惜しみません」と4代目の喜禎社長



渡辺和彦氏
(社)食と農の健康研究所・理事長兼所長。土壌ミネラルの専門家。東京農業大学、東京農工大学ほかで客員教授・非常勤講師を務める。『ミネラルの働きと人間の健康』『作物の栄養生理最前線』など著書多数

その後もあちこちで声をかけるが、地元の元気なお年寄りはみな手が温かく体温は37℃近い。しかし、その秘訣を聞いても「特別なことはしていない、島の野菜を食べているだけ」とのこと。亜熱帯の気候が体温を高く保つと当初は予想していたが、この寒さではそれも違うらしい。いったいなにがからだを温めているのだろう。

その理由は意外にも「土」と語るのは、土壌研究の第一人者・渡辺和彦氏。

「火山灰や溶岩由来の土地と異なり、喜界島はサンゴ礁が隆起した島。サンゴに含まれる海のミネラルが土壌をゆたかにします。これが長寿のカギと言えるでしょう」

島の土で育った農作物はミネラル満点。これが代謝を助け、からだをぽかぽかにするというわけだ。いわば、喜界島の土それ自体が健康長寿の秘薬なのだ。




ミネラルとは?

カルシウム、鉄、亜鉛など微量元素の総称がミネラル。運動と併用することで代謝を助け体温を上げたり、長寿ホルモンを活性化するなど長寿と密接な関係にある。ところが戦後、増産を目的に化学肥料や農薬がつかわれたため土が痩せ、農作物の栄養価(ミネラル)は低下。さらに欧米食やミネラルをとり去った精製済み食品が台頭した結果、現代人は慢性的なミネラル不足に。50年前は36.89℃だった平均体温が現在36.20℃に低下していることと無関係ではない。



ピーマン、キャベツ、もやしなどさまざまな野菜も同様に栄養素が低下


特集 ぽかぽか島で長寿のヒミツを探せ!
87歳、足の指までぽっかぽか ──喜界島のミネラルはサンゴ礁の贈りもの──(3)

新恒子さん(87歳)。人間の体温は生後1年がもっとも高く、歳とともに低下して免疫力も下がるが、新さんの体温は赤ちゃんの平熱と同じ36.5℃!



サトウキビの汁を煮つめてつくる黒糖はミネラルの塊。先人はその効用を知っていたのか、昔は薬としてとり引きされていた



甘く濃厚なトマト。島の作物はからだを温めるミネラルがたっぷりの「長寿食」



喜界島の石垣は天然のサンゴを積みつくる



日本最高齢の田島ナビさん(116歳)と握手。手はガッシリと力強くぽかぽか

サンゴの下で大笑い
裸足のぽかぽかおばあちゃん

サンゴ礁の島、喜界島。家を囲む石垣もサンゴ製で、表面に浮き出たサンゴの骨格が模様をなす。庭にはパパイヤやタンカン、ハイビスカスが。風が非常に冷たくコートを手放せないが目に映る景色は南国情緒たっぷりで美しい。

ひときわ大きなサンゴがトンネル状になった場所で笑い声が聞こえた。そこには、裸足にサンダルをひっかけた姿のおばあちゃん! 寒くないですか?

「いつも外に出るときはこの格好よ。靴下はほとんど履かないね」

近所に住む新恒子さん。年齢を聞いてビックリ、87歳。腰はピンと伸びて、元気な言葉がぽんぽん飛び出す。頭もからだもじつに若々しい。「持っていく?」と庭のタンカンを渡してくれた手も温かく、体温は36.5℃。足を触らせてもらうと小指の先までぽかぽかだ。冷たい風の中で立ち話していた人とは思えない。

「朝食後に黒糖を食べて、近所を散歩したらお昼寝。のんびり暮らしてるよ。気が向いたら午後はゲートボール。今日はニガウリを植えたくて苗を配達してもらったけど、つい立ち話しちゃった。あっはっは」

ニカッとした笑顔にこちらの心までぽかぽかになる。島の人はみな気さくで、あちこちで明るい笑い声が響いている。

からだと心を温かく保ち、健康で長生き。ぽかぽか島・喜界島の長寿のヒミツは、ミネラルたっぷりの土、黒糖、畑仕事やゲートボールなどの運動、昼寝、そしてよく笑うストレスのない暮らしによって叶えられたものだった。


教えて!荒木先生
ドッサリ生活の伝道師・荒木先生がおなかのこと、ドッサリのことをやさしく解説。

クマザサ青汁、お水以外の飲み方が知りたいです

「自家製ジュースに入れるのもおすすめよ」


さとみちゃん 牛乳にヨーグルト、焼酎……どれもおいしそうだなぁ。

荒木先生 あら、すごいハガキの量ね。これ全部、クマザサ青汁を飲んでいる方から?

さとみちゃん はい。編集部に感想がたくさん届くんですよ。お水以外にも、みなさん自分なりの飲み方をしているみたい。どれも真似してみたくなっちゃうな。

荒木先生 いいじゃない。クマザサ青汁はサッと溶けて、なににでも混ぜやすいからね。

さとみちゃん そういえば、荒木先生はどうやって飲んでいるんですか? いろいろ試してみたいです。

荒木先生 そうね。わたしは最近、自家製ジュースにするのがお気に入りなの。バナナとハチミツ、クマザサ青汁とお水をミキサーにかけるだけ。忙しい朝にもピッタリよ。

さとみちゃん おいしそう! 混ぜるだけのジュースなら、かんたんにつくれそうですね。

荒木先生 お好みでリンゴやミカンを入れるのもおすすめよ。

さとみちゃん 好きなフルーツを入れれば毎日飽きずに楽しめますね。

荒木先生 それから、お茶漬けやお味噌汁にも合うのよ。いつもの食事が栄養満点メニューにはやがわりするの。

さとみちゃん えぇっ! お味噌汁ですか!? その組み合わせは意外でした。

荒木先生 毎日飲むものだし、楽しくつづけたいわよね。

さとみちゃん 自家製ジュース、さっそくつくってみます!


医者にかかる前に腸に聞け! 第16回

老化物質を溜めたくなければ腸の免疫力を高めなさい

じわじわと若さを奪う
「スローミイラ現象」とは?

腸の免疫力が老化を防ぐ。マクロファージはほかにもウイルスや細胞の死骸も食べるいわゆる「そうじ屋」だ



大量のAGEの排出作業で免疫細胞が疲弊しては元も子もない。日ごろからこれらの摂取を控え、腸の負担を軽くしてあげよう

歳をとるといつの間にか現れるシワや白髪。若いころにはなかったのに、いったいどういうメカニズムで発生するのか、不思議ですよね。

じつは最近、老化の原因物質がついに発見されました。それは、「AGE(Advanced Glycation End Products:終末糖化産物)」です。この悪性の老化物質がからだの至るところに悪さをしていたのです。

AGEが体内に溜まる過程はふたつ。ひとつ目は、食品などから直接体内にとりこんでしまうケースです。AGEは糖とタンパク質が加熱されてできる物質のため、トーストや揚げ物、クッキーなどこんがりと焼き色のついた食品に多く含まれます。

ふたつ目は、血糖値の上昇です。代謝しきれない余分な糖が体内のタンパク質とくっつき、体温で熱せられてAGEに変化。たとえば、砂糖を熱するとベタベタとあめ状になりますよね。それと同じようにベッタリと皮膚や頭皮の組織に付着して細胞を壊し、肌のシワやたるみ、薄毛などの老化現象を引き起こすのです。

このように、からだをじわじわとミイラのようにさせることから、「スローミイラ現象」とよばれています。



若返りのカギは
腸の免疫細胞が握っていた

AGEは見た目を老化させるだけではありません。骨や血管、神経系にも悪影響をおよぼし、骨粗しょう症、動脈硬化、アルツハイマー病、網膜症といった病気までも招きます。からだの内側もボロボロに老化させるなんて、想像するだけでも恐ろしいですよね。

驚かせてしまいましたが、ご安心ください。そんなスローミイラ現象からからだを守ってくれるのが、ほかでもない腸なのです。

ここで活躍するのは、「マクロファージ」という細胞。彼らは以前お話ししたNK細胞と同じように、腸でつくられる免疫細胞。24時間休まずに病原体と戦ってくれています。マクロファージはAGEを見つけると腸から出動。アメーバのような動きをしてとり囲み、食べつくしてくれるのです。

ただし、AGEは一度体内に蓄積されると排出されにくくなるやっかいなもの。恐ろしい老化物質を体内に溜めないためにも、常に腸の免疫力を高めることが大切です。食物繊維や発酵食品を毎日とる、よく笑うなど、腸の免疫力を上げつづけることが、老化防止につながるというわけです。

腸の免疫力が高ければ、老化も病気も防ぐことができる。しかも近年の研究でわかったことですが、腸内細菌がある「若返り物質」まで生成してくれるというのです。それについては次回、くわしくお話しすることにしましょう。

肌のシワにはクリーム、薄毛には育毛剤と老化対策はさまざま。しかし今回、老化の原因物質は腸がやっつけてくれることがわかりました。若々しいからだを保つために、まずは腸を大切にすることを意識しましょう。


病気知らず冷え知らず 第11回

ほんとうの体温は何℃?
自覚しにくい「内臓型冷え症」

暑がりの人ほど危ない!?
脳まで冷やす怖い冷え

冷え症というと、手足が冷たい、寒気がする、といった症状が思い浮かぶ。しかしそのような悩みがなくても、深刻な冷え症に陥っている可能性があるという。

それは、「内臓型冷え症」だ。文字どおり、内臓の温度が低くなっている状態のこと。体温調節がうまく機能せず、からだの表面に流れる血液を内臓に集められないために起こる。冷暖房に慣れて、体温調節機能が衰えている現代人がなりやすい冷え症のタイプだ。

恐ろしいことに、内臓の冷えは自覚しにくく悪化しやすい。血液がからだの表面に集まると温かく感じるため、「自分は暑がり」と思いこんでしまう人も多い。悪化すれば胃や腸だけでなく、やがて脳まで冷えて思考力の低下も招く。さらに内臓の温度が1℃下がれば、免疫力は30%、基礎代謝は12%も落ち、からだはあらゆる病気の温床になってしまうのだ。



「深部体温」を測って
内臓の冷えをチェック

あなたは毎日体温を測っているだろうか? 病気をよび寄せないためにも、毎日体温を測り内臓が冷えていないか確認したい。

ただし、体温計をワキに軽くはさんだだけではからだの表面の体温しか測れない。内臓の冷えを確認するには、内臓に近い「深部体温」を測る必要がある。じつは、自宅の体温計をうまくつかえば、かんたんに深部体温を測ることができるので実践してみてほしい(右図参照)。

内臓温度は37.2℃~38℃が理想的といわれているが、この温度を保つためには深部体温が36.5℃程度必要。冷えの自覚がなくても、深部体温が36℃以下なら内臓が冷えている可能性が高いので油断は禁物だ。

「冷え症ではない」と思いこむ前に、まずは深部体温を測る習慣をつけたい。そして、温かいものを口にしたり、ゆっくり入浴するなど、からだの内側から温める工夫をしよう。


野草ずかん 第3回

イタドリ
虎杖



タデ科タデ属
生薬名:コジョウコン(虎杖根)
花期は7~10月で、白色の小花を咲かせる
葉は先がとがった卵状楕円形



北海道南部から九州の、平地や山地に群生する多年草。茎は中空で節があり、成長すると1.5mほどになる。

すり傷などに若葉をもんでつけると痛みをやわらげるので、「痛みどり」が転訛して「いたどり」になったという。

清少納言は『枕草子』で「いたどりはまいて虎の杖と書きたるとか」とし、見た目にくらべ漢字で書くと大げさなもののひとつに挙げている。

春に出てくるタケノコのような若芽が食用になるほか、根茎を乾燥させた生薬は便通改善や利尿の効果があるとされる。

イタドリが含まれる商品

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妙高の野草採り名人
石田さんのひと言

6月末から7月ごろに葉っぱをとって、昔はおにぎりを包んでいたね。きなこおにぎりだと葉の香りときなこの相性がいいんだよ。