野草だより
126号
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特集 酵素ごはんを食べる会

夏バテ知らずの酵素ごはん
──酵素たっぷり、シャキシャキ野菜はふるさとの味──

おいしくおなかいっぱい食べながら、からだをそうじして、いつまでも病気知らずで若々しくありたい。そんな願いをかなえる食事を、わたしたち野草酵素は「酵素ごはん」と名づけた。酵素をしっかりとり、そのはたらきを助け、ムダにしない食のあり方を、回を重ねて紹介していくシリーズ。第1回は、暑さに負けず夏を乗り切るための酵素ごはん。暑さ厳しい山形で生まれ、受け継がれてきた郷土料理には、酵素と先人の知恵がたっぷりつまっていた。


特集 酵素ごはんを食べる会
夏バテ知らずの酵素ごはん──酵素たっぷり、シャキシャキ野菜はふるさとの味──(2)

日本三大急流のひとつに数えられる最上川



山の中の一軒家「七兵衛そば」は大石田そば街道に店を構える



辛味大根のおろしつきのそばに、ワラビの一本漬けやキクラゲ、コンブなど季節ごとのおかずがついて1,080円



もとは近所の人たちにふるまっていたそばの味が評判となり開業。いまでは平日でも満員の人気店だ

取材協力
七兵衛そば
山形県北村山郡大石田町次年子266
☎0237-35-4098



郷土料理研究家
新関さとみさん(52歳)
山形県天童市に育ち、山形市西部の大曽根地区の味噌・醤油醸造元へ嫁ぐ。家庭で漬物を漬ける伝統を継承するため、さとみの漬物講座企業組合を設立。テレビ出演や新聞連載などで活躍中

野菜、そば、発酵食品。
酵素たっぷりの食卓

東に奥羽山脈、西には朝日山地。その中心部を雄大な最上川がゆったりと流れる。山に囲まれた盆地である山形の夏は、とにかく暑い。1933年に山形市で記録された40.8℃は、2007年に熊谷市で40.9℃を観測するまで74年間、日本最高記録であったほどだ。その厳しい暑さをしのぐため、山形の人が代々、大切にしてきたのが郷土料理だ。調べてみると、その一品一品がからだの免疫力を上げる、優れた「酵素ごはん」であることがわかる。

山形の郷土料理をいろいろと探っていくと「そばの里」とよばれる山里のお店で、珍しい味に出会った。辛味大根のおろしにそばつゆをくわえて食すそばである。ぴりっとしたおろしがそばの甘みを引き立てて美味なうえ、生の大根の酵素はすりおろすことで細胞の中の酵素が活性化し、しっかりとり入れることができる。いつからはじまった食べ方かは定かでないが、山里の生活から生まれたじつに理にかなった食習慣だ。

山形育ちの郷土料理研究家、新関さとみさんはこう語る。

「夏は暑く冬は寒く、昼夜の寒暖差も大きい山形では、野菜は甘みやうま味を溜めて、おいしく育ちます。だから、からだを冷やし、暑さをやわらげてくれる生の夏野菜の調理法が多いのです。このように夏野菜の効用を生かす工夫が、山形の郷土料理のいちばんの特徴です」


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夏バテ知らずの酵素ごはん ──酵素たっぷり、シャキシャキ野菜はふるさとの味──(3)

だしづくりに欠かせないキュウリ、ミョウガなど新鮮そのものの夏野菜



みずみずしい水気たっぷりの野菜をしぼる





大根をおろしたり、えごまやくるみをすりつぶしたりすることで酵素がより活性化する



細かく刻んだ野菜と醤油をよく混ぜてだしのできあがり

夏のほてりがすっと消える
名物「だし」はおふくろの味

いっぽう、発酵食である漬物も種類が豊富。春の山菜、夏の野菜など野山の旬の恵みを、雪深い冬に向けて保存食にするために発達した古来の知恵だ。

「生の食材にくわえて、漬物からも、また料理によくつかう納豆、味噌などの発酵食品からも酵素をたっぷりとってきたわけです」

そして地元の人が「夏の山形のおふくろの味」と口をそろえる料理が「だし」。キュウリやナス、ミョウガ、青ジソなどを細かく刻み、醬油で味つけしたもので、ごはんや豆腐、ひやむぎなどにかけて食べる。

山形では昔もいまも食事どきとなると、自分の畑からキュウリやナスなど夏野菜をもいできて、急いで刻み、だしをつくる。とれたての新鮮な野菜でつくりたてでないと味が落ちるし、おまけに必ず手切りでなくてはいけない。フードプロセッサーでは決して、夏野菜のみずみずしい食感が出せないという。また刻むことで大根おろしと同じく、酵素が活性化する。これは文句なく最強の「酵素ごはん」だ。

新関さんが「だしを食べるとスーッとからだのほてりがとれ、暑さをふき飛ばせる」と言うとおり、食べてみると、たしかに旬の夏野菜それぞれのさわやかな味わいと、シャキシャキとした食感が絶品。自然に暑さを忘れ、心が安らぐ。食欲がないときでもごはんを進ませ、体力を維持してくれる、夏の定番だ。




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夏バテ知らずの酵素ごはん ──酵素たっぷり、シャキシャキ野菜はふるさとの味──(4)

山形の郷土料理。地元で40年つづく料理店「くれない苑」の女将がつくってくれた



山菜の食物繊維、えごまや
くるみの上質な油も元気の源

山形県村山市がつくった「郷土料理百選番付」によると、その「だし」は堂々、東の横綱。対する西の横綱は「ワラビの一本漬け」だ。春に山でとれたワラビは風味が落ちないよう、切らずに一本のまま漬ける。素材を丸ごとつかうため、抗酸化作用によりからだの毒素を洗い流すフィトケミカルもとれる。

その山菜と同様、野草のヒョウ(スベリヒユ)もよく食べる。これも酵素と食物繊維たっぷりの素材だ。

さて、これでは野菜ばかり食べて夏バテしないのかと疑問を持たれるかもしれない。たしかに、からだにとり入れた酵素をムダにせず、しっかりからだのそうじをするためには上質な油をとることも必要だ。そこで山形人が昔から親しんできたのがえごま(地元でのよび名は白あぶら)と、くるみである。

山形で忘れてならないのがそば文化だが、そばがきのたれにも、えごまとくるみがつかわれる。こってり濃厚な油のうま味と、くるみのほのかな甘みがたまらない。これぞ夏の元気食だ。そばがきに、この甘いたれと、納豆や大根のおろし汁、ネギなどをくわえた醤油だれがつけば、酵素効果はさらに満点だ。

夏は暑く、冬は雪に閉ざされる過酷な土地だからこそ、限られる食材を、知恵をしぼって工夫し、大切にいただく。そんなつつましい暮らしの中から生まれ、いまも脈々と伝えられる食。日本のふるさとには、理想的な酵素ごはんが健在だった。これからむかえる猛暑の夏、その知恵をわが家の献立に生かしてみてはいかがだろうか。



取材協力
くれない苑
山形県村山市大久保甲4
☎0237‒54‒2420
そばがき(かいもち)をはじめ、地元の味が楽しめる


近藤堯の酵素塾

『野草酵素』を飲んで4年。風邪も夏バテもいっさいありません。ふだんの食事でも生野菜をよく食べて酵素をとるようにしていますが、主人が「サラダは飽きた」と言いだし困っています。
(埼玉県・女性・63歳)

『野草酵素』だけでなく、ふだんの食事から酵素を意識しているとのこと。まさに「酵素ごはん」。すばらしいですね。
生野菜を食べる際、お試しいただきたいのがすりおろし。野菜は細かく刻んだりすりおろすと細胞内の酵素が外に出て、効率的にとれるようになります。たとえば、大根おろしにしらすを添えたしらすおろし、ナガイモをおろしたとろろや、ワサビもおろしたてはおいしさも格別。こういったものなら目新しく、ご主人も興味を持つのでは。
すりおろしは手間がかかると思われがちですが、それは刃が低く力が必要なプラスチックや機械製のおろし金の話。昔ながらの職人さんがつくったおろし金は刃が高く楽におろせ、仕上がりもふわっとしておいしくなりますよ。

ぬか床のかき混ぜをさぼったら、表面に白いカビが生えました。シンナーのようなニオイもします。捨てた方がよいですか?
(富山県・女性・45歳)

カビが色つき(黒、赤、青など)だったり腐敗臭がする場合は注意が必要ですが、今回のご相談は産膜酵母だと思われるのでご安心を。膜が少量なら混ぜこんでしまって問題ないでしょう。大量ならスプーンでのぞき、新しいぬかと塩を足してください。
ぬか床は多種類の菌が共生する環境。産膜酵母もそのひとつで空気を好み、かき混ぜを休むとぬか床の表面で増殖します。いっぽう、ぬか床の底では空気を嫌う酪酸菌が増殖。どちらの菌も少量なら絶妙な風味を生みだしますが、増えすぎるとシンナー臭や雑巾臭といわれる悪臭の元になります。
ぬか床を混ぜるのは、これらの菌の過剰な繁殖を防ぎ、適度な量に保つ意味があるのです。手間はかかりますが、こまめにかき混ぜましょう。


野草のじかん

松の葉[マツの葉]



マツ科マツ属
生薬名:マツバ(松葉)



北海道南部から九州の屋久島、朝鮮半島、中国東北部にかけて広く自生する常緑性針葉高木。なかには樹齢500年を超えるものもある。

古くから神と交わる神聖な木とされ、「祀(まつ)る」が語源という説もある。門松などの正月飾りや祝い事につかわれる。

戦国時代、籠城戦では城に植えた松を非常食にしていた。江戸時代に大飢饉が起きた際は、農民たちが松の皮を剥いで食べたという。

明の時代の薬学書『本草綱目』には「毛髪を生じ、五臓を安んじ、中(胃)を守り、天年を延べる(長寿を保つ)」とある。


妙高の野草採り名人
石田さんのひと言

「いつも焼酎漬けにして飲んでいるよ。冷えや食欲不振にもいいんだよね。昔は山伏も松葉を食べて険しい山道を歩いたそうだよ」


医者にかかる前に腸に聞け! 第11回

老化を止めたければ
腸のサビを落としなさい

活性酸素がサビをつくり
腸をボロボロにする

休みなくはたらく腸は傷みやすく、どの臓器よりもはやくサビつく。活性酸素は自覚なく発生するため、意識してとり除く必要がある



色や香りが強いほどフィトケミカルが多く含まれるので、選ぶときの基準にしよう

本コーナーの記事に対して、いつもみなさんからたくさんのご感想を頂戴し、うれしい限りです。さて、先日そのお手紙の中に、「腸のために生活習慣に気をつけていますが、なかなか不調が改善しません」というお悩みがありました。そこで今回は、気づかぬうちに腸を痛めつけている意外な原因についてお話ししたいと思います。

それは「活性酸素」です。紫外線やストレスなどによって体内で発生し、腸に悪さをします。過剰に発生すると腸はサビつき、古びた釘のようにボロボロに老朽化するのです。

サビた腸はさまざまな悪影響を及ぼします。まず、悪玉菌が大繁殖。そこから発生した毒素が全身をめぐれば、白髪やシワなどができやすくなります。それだけでなく、認知症や骨粗しょう症などのリスクが一気に高まり、からだ全体が老化してしまうのです。

活性酸素は食べ過ぎや食品添加物の摂取、携帯電話や電子レンジからの電磁波などによっても発生。わたしたちの腸は常に恐ろしい状況にさらされているかと思うと、うんざりしますね。しかし落胆する必要はありません。活性酸素に対抗するとっておきの方法をお教えします。



色鮮やかな食物が
からだを若返らせる

からだに充満した活性酸素をとり除く方法は、じつにかんたん。色とりどりの野菜やくだものを食べるだけでいいのです。赤、緑、黄といった色素成分には抗酸化作用の強い「フィトケミカル」が含まれ、体内で活性酸素が発生するのを防ぎ、こびりついたサビを落としてくれます。腸がきれいになれば見た目は若々しくなり、あらゆる病気を防ぐことができます。

ポイントは、色が違う食物をバランスよく食べること。色によってフィトケミカルのはたらきが異なるため、1種類だけよりも何色もの食物をとるほうが抗酸化力を高められるのです。そしてできれば、旬の新鮮なものを積極的にとりましょう。太陽の光をたくさん浴びて育った食物は、フィトケミカルが豊富に含まれます。

右にフィトケミカルが多い身近な食物をまとめましたので、参考にしてください。わたしも毎日できるだけ、食卓に7色の野菜やくだものが並ぶようにしています。

最後に、食べ方のコツをお教えします。煮込み料理にした場合は、フィトケミカルが溶けこんだ煮汁もいっしょにとり、あますところなくいただきましょう。そして、ゆっくりと噛んで唾液をたくさん出してください。じつは、唾液にも抗酸化作用のある酵素が含まれるのです。さっそく今日から試してみてください。

野菜やくだものというと食物繊維やビタミンが思い浮かびますが、「色」が腸をきれいにしてくれるなんて驚きですね。トマトやナス、キュウリなど、夏の食物は色鮮やかで食欲をそそられます。おいしくいただき、腸をピカピカに保ちましょう。


病気知らず冷え知らず 第6回

間違えると低体温に!? 正しいからだの「冷やし方」

熱中症を防ぐために
「冷やす」ことも必要

出典:厚生労働省「人口動態統計」より作成(15年は概数)

いよいよ夏本番。うだるような暑さがつづいているが、体調をくずしていないだろうか。昨今は温暖化により猛暑日が増え、屋内でも熱中症になることが珍しくない。グラフを見ると、2010年には1700人以上が亡くなり、そのほとんどが65歳以上だったという。

暑さが厳しい日は、無理をせずにクーラーに頼ることも必要だ。最近では、ガマンしがちな高齢者に対してクーラーの使用をよびかける自治体も増えている。

ただし、設定温度を低くしすぎたり、1日中涼しい部屋で過ごすのは危険。過度にからだを冷やしてしまうと低体温になり、不調や病気を招く。夏はからだを冷やし過ぎず、ほどよく熱を逃がすことが大切なのだ。

正しい冷やし方は
「からだの芯」を守ること

クーラーの理想的な温度は27~28℃だが、暑さに耐えられないときは扇風機との併用がおすすめ。扇風機で冷気を循環させると、設定温度よりも涼しく感じられる。これならからだに負担がかからない。

もしくは、脇の下や足のつけ根を冷やすのもよい。保冷剤をタオルで包み、服の上からあてるとひんやりと心地いい。ここには太い血管が通っているため、数分冷やせばすぐにほてりがとれ、からだの芯を冷やさずに暑さをしのぐことができる。

また、ついついとり過ぎてしまいがちな冷たい食べ物は、1日1回までに。そして口の中で温めながらゆっくり噛んだり、常温の飲み物といっしょにとるなど冷えすぎない工夫を。からだの芯を守りながら適度に冷やして、厳しい夏を乗り切りたい。