野草だより
126号
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特集 長生きの決め手は“センイ”にあった!

90歳、おばぁの手料理はコンブづくし。
−−「コンブロード」の終着点。長寿日本一、沖縄県大宜味村をたずねて−−

沖縄県大宜味村。本島北部、緑深き「やんばる地域」に位置する人口3300人ほどのこの小さな村は、なんと村民の約20人にひとりが90歳以上。「長寿日本一の村」を宣言し、国内外のメディアや研究者が熱い視線を送っています。
本誌「教えて! 荒木先生」でおなじみ、新人編集部員のさとみちゃんは荒木先生より「大宜味村の長寿の秘訣を調査せよ」との指令を受け、急遽現地へ。まずは地元でも有名な料理自慢のおばぁ、宮城ハナさん(90歳)のお宅にお邪魔します。


特集 長生きの決め手は“センイ”にあった!
90歳、おばぁの手料理はコンブづくし。 −−「コンブロード」の終着点。長寿日本一、沖縄県大宜味村をたずねて−−(2)

大宜味村は昔から魚介、海藻、山の幸に恵まれ独自の食文化が発達しました



毎日畑に出て鍬をふるうハナさん。「腰を痛めたことなんかない」そう



台所は「おばぁ」であるハナさんのもの。家族は見守り、ときに支えます



市場にはコンブが山積み。すべて北海道産です



コンブたっぷり(!)のソーキ汁。手前にのぞくのはチーイリチー



「日本一長寿宣言の村」の碑には「我らは老いてますます意気盛んなり」と刻まれていました



大宜味村にはご長寿も多ければ子どもも多く村はほんとうに賑やか!

コンブは「だし」ではなく、立派な具材のひとつ

那覇空港から車で2時間。美しい赤瓦の家々が並ぶ大宜味村は、1月末にも関わらず気温24℃。満開の桜はまばゆいばかりです。

今日は旧正月の元旦。「大宜味の料理を知りたいならハナさんのところがいい」、そんな噂を聞きつけ親戚中が集まる宴の席にご招待いただきました。

「あらいらっしゃい! 宮城ハナです、よろしく。90歳ですよ。ハッハッハッハッ」 快活な笑い声でむかえてくれたハナさん、すくなくとも20歳は若く見える! まさに健康長寿を地でいっています。

大宜味村ではいまも、旧正月にはおばぁから曾孫まで家族みんなで集まるのがならわし。宴でふるまわれる料理はすべてハナさんがひとりでつくります。

台所をのぞくとはやくも大きなコンブがボウルに用意されていました。この村では昔から色々な海藻を食べるんだとか。

「昔は潮が引く時分に海に出てウミブドウをとったよ。岩場ではヒジキもアーサもとれるし、海藻はほとんどここらのもの。けどコンブだけは北海道のさ。なぜだろうねえ」

そう。沖縄は国内屈指のコンブ消費県であるにも関わらず、食卓にのぼるのはほとんどが北海道産。これには深い理由があります。

じつは熱帯地域ではあまりコンブがとれません。しかしかつて琉球王国は北海道から清朝へ向かうコンブの交易ルート(通称「コンブロード」)の最後の寄港地でした。そのため伝統料理と組み合わせた独自の調理法が発展。いまもその名残りが残っているというわけです。

本土ではおもに「だし」としてつかわれますが、こちらではコンブは立派な具材。煮ものにも汁ものにも炒めものにも、かならずコンブが入ります。

日が暮れるとお子さん、お孫さん、そして可愛い曾孫たちがぞくぞくと集まってきました。「これ洗いなさい」、「チーイリチーお皿に出して」、「ニンニクもってきなさい」と厳しく指示をだすハナさん。

「できないことは手伝うけど、基本的には任せる。いちばん偉いのはおばぁだから」とはお孫さんの弁。

年長者を年寄り扱いせず、畏怖の念さえ抱き、「敬いの心」を持って接する。これも日本一の長寿を支える要因のひとつかもしれません。



コンブの流通経路「コンブロード」

鎌倉時代中期、北海道の松前と本州の間を交易船がゆきかうようになると、コンブが庶民の口に入るようになる。その後ルートは富山や小浜へ伸び、瀬戸内海をとおって「天下の台所」大阪に運ばれた。江戸時代には薩摩藩、琉球王国を中継した清朝との貿易航路が完成。これをシルクロードになぞらえ、「コンブロード」とよぶ。現在でも富山や沖縄ではコンブ食が盛ん。



特集 長生きの決め手は“センイ”にあった!
90歳、おばぁの手料理はコンブづくし。 −−「コンブロード」の終着点。長寿日本一、沖縄県大宜味村をたずねて−−(3)

センイを毎日とることが長生きの第一歩

大宜味村ではコンブは結んでから調理します。人と人の縁をあらわしているんだとか



医学博士 平良一彦氏
名桜大学客員研究員・非常勤講師。琉球大学名誉教授。沖縄の健康長寿の要因を食、気候、風土、社会生活、人間関係、歴史などあらゆる角度から長年にわたって追跡研究。健康と観光をテーマにした「やんばるヘルスプロジェクト」の代表も務める



「はい、あーんして」。可愛い曾孫にコンブを食べさせるハナさん

元旦の食卓の主役は、「チーイリチー(豚の血をつかった野菜の炒め煮)」、「テビチ(豚足の煮もの)」、「ソーキ汁(豚のあばら肉のスープ)」の3品です。

豚肉がつかわれているので高カロリーな印象を受けますが、味は意外とあっさり。コンブや地場の野菜もふんだんで、どれもとってもおいしいです。

長年、大宜味村で長寿の要因を探りつづけている名桜大学の平良一彦先生はこうした料理の特徴を次のように分析します。

「沖縄はコンブを北海道の5倍も食べます。コンブは豚肉と相性がよく、互いのうま味や栄養を引きだしあう。もちろん食物繊維も特筆ものです。食物繊維は便秘などの問題を解決して腸内細菌のバランスを整え、脳にまでよい影響を与えるなど、その効果はたいへんすばらしい。健康を保つにはまず腸がいちばん大事ですからね」

なるほど! 健康のカギは腸にあり、腸を元気にするには食物繊維が絶対条件。そして大宜味村では、その食物繊維を豊富に含むコンブを毎日食べていると。そりゃあ長生きできるわけですね。

「また大宜味村は野菜の摂取量も秀でています。秋田県のある農村と比較すると3倍も緑黄色野菜をとっている。じゅうぶんな量の野菜を食べて、さらにコンブなどの海藻で食物繊維を補っているわけです。大宜味村の人たちはただ長生きというだけでなく、80歳、90歳を越えても驚くほど元気でしょう? その理由のひとつが食生活にあることは間違いありません」

見習うべきところがいっぱいあるんですね。さて、そろそろ宴もたけなわ。泡盛もすすみ、ハナさんは小さな曾孫たちと戯れながらご馳走に舌鼓です。わたしもおばぁに教わった食物繊維たっぷりのコンブ料理を、さっそく明日からつくってみようと思います。



妙高通信 第97回
『野草酵素』のふるさと、妙高高原からのメッセージ。開発者・近藤堯氏が綴る好評連載。

『野草酵素』の原料の特長は、生産者の顔が見える「安心の集まり」です。

食品偽装・農薬混入、安心できる「食」とは

ハトムギは富山県の和田さん(写真左)が栽培。有機肥料で育つ栄養豊富な完熟ハトムギは、近藤会長も納得の品質

昨年、ホテルのレストランなどでメニュー表示の偽装が相次ぎ、多くの企業が謝罪会見をおこないました。そして今年のはじめには、冷凍食品への農薬混入が発覚。全国で体調不良をうったえる人が続出しました。

一連の出来事は、消費者に対する背信であり、食への不信感がさらに増幅する事件。強い憤りを感じます。我われもしかり、お客さまとの信頼で成りたつ企業すべてが、いま一度襟を正していかねばなりません。

さて、ミヤトウ野草研究所から車ですこし走ったところに道の駅があります。週末は多くの人が訪れる買い物スポットです。なかでもひときわ賑やかなのは、妙高高原で育てられた野菜の直売所。これから春にかけて、野菜の他にもフキノトウなどの野草もならびはじめ、さらに混雑するそうです。

人気の理由は手ごろな値段と新鮮さ、そしてなにより栽培した農家がはっきりとわかる安心感でしょう。他の地域でも地場野菜の直売所は好評とのこと。お客さまから信頼されるにはどうすべきか。お手本のひとつがこれら直売所だと思うのです。



『野草酵素』の原料すべて自慢の一品

生産者の顔が見える。

わたしたちがつくる『野草酵素』もそうですが、そのもととなる原料についても同じです。

一部原料は「野草だより」の特集ページで紹介したこともあり、ご存じでしょう。妙高高原で栽培された小嶋さんの新鮮野菜。パイナップルやレモンは沖縄の謝花さん・山代さん。青森県からは三橋さんご夫妻のヤマイモ。パパイヤは鹿児島県の奄美大島で……等々、野菜とくだものは自ら現地におもむき仕入れてきました。

どこでどんな人がどのように栽培、収穫してきたか。共通するのは、情熱あふれる生産者の自慢の一品だということです。

そして名人の石田さんをはじめ、たくさんの方々の協力のもと集められる野草たち。彼らが妙高高原を歩きまわり、収穫・乾燥されたものを手渡しで受けとる。これ以上の安心はないでしょう。

品質はもちろん、安心・安全なこれら最高の素材を前にして『野草酵素』づくりに妥協などできるでしょうか。1年2ヵ月しっかり発酵・熟成。本物をつくる現場は常に真剣勝負なのです。


なるほどナットク引き算健康法 第9回

意外と知らない電磁波の怖さ

「21世紀の公害」ともいわれる、電化製品などから発せられる電磁波による健康被害。手足の痺れや動悸、果ては呼吸困難をも招くというのだから、深刻な問題だ。


【電化製品と上手くつき合う5つの習慣】

・携帯電話は耳から3cm以上離す
・機器の近くには観葉植物を置く
・テレビ、パソコンからはできるだけ離れ、長時間の使用は避ける
・なるべく電子レンジには頼らない
・暖房器具は暖まったら電源を切る

あなたは大丈夫? 電磁波の足し算チェックシート

  • □暇さえあれば携帯電話をいじっている
  • □パソコンを1日4時間以上使用する
  • □冬場はホットカーペットが手放せない
  • □エアコンをつけっぱなしにすることが多い
  • □加熱の際はもっぱら電子レンジを使用する
  • □テレビを画面から2m以内の位置で見ている

3つ以上あてはまる人は、過剰な足し算の可能性大!


野草のじかん 第17回

隈笹[クマザサ]



イネ科ササ属



秋から冬にかけ葉に白い隈ができるのが名の由来とされる。しかし諸説ささやかれており、「熊笹」と記した文献もある。飛騨地方では俗に「野麦」とよばれる。

信州、北日本を中心に各地に自生する。ササとしては大型で茎は1~2mになり、地下茎はときに10㎞にも及ぶ。およそ50年に一度、花を咲かせる。

民間薬としての歴史は古い。新芽は茶として飲まれ、葉は食品を保存する目的で笹寿司やちまきに利用された。仙人が食したという伝説も残る。

明の時代に編纂された薬学書『本草綱目』には「箬(じゃく)」の名で記され、「男女の吐血、嘔血、下血、小便渋滞、喉痺、腫瘍を治す」とある。


妙高の野草採り名人
石田さんのひと言

「野草としてはかなり大きいね。昔は葉を乾燥させて手で揉んで、ハトムギとまぜてお茶にして飲んでいたなあ。おなかにもいいんだよ」